その日一日は、割と平和な一日だった。

ティアナとは色々とあったがそれでも――――だから、だろうか? 前よりも親密な関係になった……まぁ、お互いに苦労人としてだが。

だからだろうか? 平和な一日に俺は完全な油断をしていた。

 

「――――? 人の、気配?」

 

悪意や害意は感じられないが、なぜか俺は現在管理局が用意したアパートに帰ってきていた。

当然一人暮らしなので、この時間に人が居るとは思えないが……?

――――まぁ、不審者なら捕らえれば良いか?――――

高位の魔導師であろうとも、室内という条件ならばやりようはある。

静かに扉の鍵を開けると、俺は一瞬で中に入った。

中には人の気配、いや、待てよ、この気配は……

 

「なるほど、確かに前に鍵は渡したが……」

 

しかし、この時間に来るとはな、流石に親御さん――――いや、彼女が心配するぞ?

 

「まぁ、俺が送れば良い、か……」

 

しかし、俺は知らないそれが叶わないことを……

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そして、リビングに着くとそこには俺の予測どおりの少女が居た。

キャロ=ル=ルシエ、少女の名はそういった。

キャロは最近色々と悩みがあるらしく、その悩みを色々と聞いてるうちにかなり親しくなった。

相談事も比較的多く、よく家の前で待っていたので流石に外に放置するのもアレなので合鍵を作り渡した。

その時の嬉しそうな様子は俺の頭の中によく残っている。

彼女が居たことは、気配や状況からも理解できていたが――――ただし、その格好だけは予定外というか、予測できるかァ!!!

 

「ちょっ!? キャ、キャロぉ!?

「あ、恭也さんお帰りなさい!」

 

いつもの笑顔でそういうが、俺にはそれを感化することはできない、なぜなら――――

 

「きゃ、キャロ!? 君はどうしてそんな格好を……?!」

「あ、え、えへへへ……似合います?」

 

いや、それは服とかじゃないし! 似合うとかそういう問題じゃないし!!

何せ彼女の格好は――――

 

「い、いや、それよりも服を着るべきだと俺は思うぞ?」

「え……もしかして、嬉しくないですか……?」

 

悲しげな顔をするキャロに俺は完全に沈黙してしまう。

それを肯定と受け取ったのかキャロは悲しげにうつむいた。

 

「い、いや……」

「……………」

 

キャロは無言で俺に対して悲しげに見つめてきた。

――――ぐ、いや、しかし……

 

「あー、その……」

「……………」

 

その瞳がうるみ、瞳から涙が出そうになっていた。

――――うっ……

 

「……よ、よく似合ってると思う、ぞ……」

「本当ですか!?」

 

搾り出すように言ったその言葉に、キャロは悲しげにうるませていた表情を一転させた。

 

「えへへへ……」

 

嬉しそうに微笑むキャロだが、俺はそうも言っていられなかった。

何せ彼女の格好は――――裸に、リボンをつけただけなのだから。

予想できるか!? 知り合いの女の子がいきなりそんな格好をしているって!?!?

い、いや、そんなことよりも!!

 

「ど、どうして、そんな格好をしているんだ……?」

「え、確か、今日『ばれんたいんでー』って言う日ですよね?」

 

――――何?

俺はカレンダーを確認する――――それは、紛れもなく2月14日となっていた。

って、おい、まさか……

 

「リンディさんに聞いたら、男の人はこういうのが喜ぶって聞いたから……」

 

そう言って、チョコレートのチューブを出す。

 

ま  さ  か

 

頭の中に浮かぶのは嫌な予感しかなかった。

 

「恭也さん……食べて、もらえますか……?」

 

そのチューブの行き着く先は――――当然の如く、少女の白い肌。

うん、逃げよう。

俺は、もうなりふり構わずそう決めた。

神速を発動し、来た道を帰ろうとして――――扉の前で、俺の動きが完全に拘束され、た。

 

「!!!?!」

「リンディさんが恭也さんは逃げるだろうからって……設置型のバインドを仕掛けておくようにって」

 

リンディさーーーーーん!?!?

あなたはこちらの世界でも、そんなことを娘と同じような人物に教えたのかぁぁぁぁぁぁ!?

 

「でも……嫌がっているんじゃないって……」

「……………っ!?」

 

キャロが少しずつ近づいてくる。

白い肌には、白と茶色のデコレーションが出来上がり少女の体は上気し桃色に染まっていた。

その様子から、ここから先のことも知っていることに気付いた。

 

「その……まだ知らないことも多いですけど……」

「ま、待て! キャロ……!」

 

キャロが一歩歩いてくるごとに、彼女の体にあったリボンがほどけていく――――

 

「初めては痛いって聞いてますけど……私がんばりますから……」

「お、落ち着け……! は、話を――――」

 

パサリと少女の体から、完全にリボンは解け、そこには幼い少女のホワイトとブラウンでデコレーションされた裸体が晒された。

 

「きょうや、おにいちゃん……いっぱい……おしえて……」

「きゃ、キャ――――むぐぅ……!?」

 

少女の唇と俺の唇が合わさり俺の口に、甘い何かが流し込まれた――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 


それが、口の中に入って言った後、俺の記憶はおぼろげだった。

ただ、俺が覚えているのは――――少女の嬌声だけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ? 母さん、キャロ知らない?」

「うふふふふふふふ……」

「か、母さん……?」

「大丈夫よ、恭也さんのところにいってるだけだから」

「あ、そうなんだ……恭也さんなら大丈夫だよね」

「ええ……大丈夫よ、使えば一発で理性なんか飛ぶし、ね……」

「??? 母さん何か言った?」

「いいえ、何も言ってないわよ?」

 

そのときのフェイトは語る、あんなに良い笑いをする母さんは始めて見た、と。

 

 

 

 

 

 

 

 


あとがき座談会

 

 

作者:散々シリーズ最新話〜

魔龍:本っ当、懲りないよなー?

作者:おや、今回は攻撃しないんですか?

魔龍:ん? なんだ、攻撃してほしいのか?

作者:いえ、いつものように攻撃がないので……

魔龍:そもそも、俺は被害を被ってないからやる理由がない。

作者:ほっ……

魔龍:俺は、な……(ボソ

作者:へっ?

恭也:…………(ボソボソボソ

作者:きょ、恭也さん?

魔龍:ま、そうだよなー

作者:な、なんていってるんですか?

魔龍:……まぁ、予測はつくが……

恭也:殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!!!

作者:ひぃっ!

魔龍:ま、粉々にされろよー……つーか、塵一つ残るなー

作者:そ、それが人に対して……!

魔龍:恭也がそっち見てるぞ?

作者:うわあああああああああ!?

恭也:作者ああああああああああああああああああああああああああああ!!!

魔龍:あー、行ったか…まぁ、行ったものは仕方ないか……ん?

キャロ:お、遅れましたっ…すみませ…あれ?

魔龍:ああ、すまないな。 恭也も作者も今入れ替わりで出てな……

キャロ:そ、そうなんですか…(しょんぼり

魔龍:…まぁ、あの二人については追々にするとして、今回の感想をお願いできるかな?

キャロ:あ、はい…私、ああいうことは初めてなんですけど…す、すごいんですね…

魔龍:…あー、それに関してはノーコメントだ。

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